名門旅館で驚きの事実が発覚しました。
福岡県筑紫野市の老舗旅館「大丸別荘」が、週1回以上取り換える必要がある大浴場の湯を年2回しか取り換えていなかったことが発覚しました。
また、消毒用塩素の注入も怠るといった法令違反もありました。
消毒用の塩素が入っていなかったことで、基準値の最大3700倍ものレジオネラ属菌が検出されていたことも報じられました。
基準値の最大3700倍と言われると健康への影響は大丈夫なのか心配になりますが、レジオネラ属菌とはどのような菌でどんな健康被害がおこるのでしょうか?
大丸別荘の法令違反について
福岡県の条例では連日使用型の循環浴槽は、「完全換水」と呼ばれるすべての湯を取り替える作業を週1回以上行い、塩素濃度を1リットルあたり0.4ミリグラム以上にする必要があります。
しかし、大丸別荘では、この完全換水を年2回の休館日にしか実施していなかったようです。
また、塩素注入も怠っており、十分な濃度が保たれていませんでした。
大丸別荘ではこうした状態が少なくとも2019年から続いていたとみられ、さらに湯の管理について県に虚偽の報告をしていたとも報じられています。
大丸別荘の山田真社長は、法律に対する認識が甘かったと述べた上で、源泉掛け流しなのである程度、お湯が入れ替わっているので大丈夫だと思ったとも話しています。
大丸別荘について
老舗旅館「大丸別荘」は福岡県筑紫野市にある旅館。
1865年創業で、昭和天皇も宿泊したこともある有名旅館です。
客室は41室で、150人収容の宴会場や3500坪の日本庭園も備えている高級宿です。
レジオネラ属菌とは
レジオネラ属菌とは、河川や湖水、温泉や土壌などに生息している細菌のことで、感染するとレジオネラ症を引き起こします。
循環式浴槽、ジャグジー、加湿器、冷却塔などの人工的な水循環設備は、衛生的な維持管理が行われていないと、アメーバなどの原生生物に寄生し、増殖します。
レジオネラ属菌は、20℃から50℃で増殖し、36℃前後が最も増殖に適した温度と言われており、入浴施設の浴槽水やシャワー水の温度に近いです。
レジオネラ症の危険性
レジオネラ症は、レジオネラ属菌を含んだエアロゾルを吸い込んだり、レジオネラ属菌を含んだ水を誤って飲み込むことにより感染します。
人から人への感染事例はありません。
レジオネラ症は、適切な治療がなされなかった場合には命にかかわることもあります。
国内では入浴施設などを発生源とした感染が多数報告されており、過去には死亡した人もいます。
レジオネラ症の潜伏期間は、2~10日で、全身倦怠感、頭痛、食欲不振、筋肉痛などの症状に始まり咳や38℃以上の高熱、寒気、胸痛、呼吸困難が見られる肺炎や軽症のポンティアック熱が見られます。
重症のレジオネラ肺炎になると、高熱や呼吸困難、胸痛、意識障害などが出て、適切な治療がなされなかった場合には急激に症状が進行することがあり、死亡することもあります。
レジオネラ肺炎は、乳幼児や高齢者、病人など抵抗力が低下している人や健康な人でも疲労などで体力が落ちている人などが発症しやすい傾向があります。
高級旅館で発覚したショッキングなニュースですが、すべての旅館が怠っている訳ではないので、ようやく回復してきた旅行需要に影響がでないか懸念されています。
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sakura
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