- 2024年1月6日
中古車販売大手ビッグモーターによる自動車保険の保険金不正請求が問題になっています。
ビッグモーター保険金不正請求の全容
調査の報告書では、ビッグモーターは、ゴルフボールを靴下に入れて振り回して車体をたたいたり、工具でひっかき傷をつけたりして、修理の必要な範囲を広げたと報告されています。不必要な部品交換や塗装品質を実際より高く偽るといった行為のほか、損傷があるように見せかける写真を撮って損保側に提出したケースもありました。
ビッグモーターは、車両を故意に傷つけたり不必要な部品交換をしたりする手口で保険金請求額を水増し請求していました。
事故車両の修理代を水増しする不正を行った理由は、現場従業員の多くが「工場長らの指示があった」と回答しています。各店舗には過剰な営業目標が課せられており、不正が組織ぐるみで行われたようです。
従業員からは、「店舗の売り上げを上げるため」との回答も多く、調査報告書では、恣意的な降格処分によって経営陣に忖度する企業風土が生まれ、従業員が不正をしてでも営業目標を達成するよう迫られたと認識されています。
従業員へのアンケート調査では、車の修理などを担当する382人のうち、27%にあたる104人が、「不適切な保険金の請求につながる不正な作業に関与した」と回答していたことがわかりました。
2022年には、店舗の従業員が現場での不適切な行為について社長らに内部告発していました。
しかし、社長らは職場内の確執による告発だとみなし、特に調査を指示していませんでした。
報告書では「告発をもみ消したと言わざるを得ない」と指摘しています。
不正請求は修理件数の4割程度ある可能性があり、損保側はビッグモーターに全容解明を強く求めている。
損保ジャパンや三井住友海上火災保険など損保大手は、報告書で不正と認められた保険金の返還請求をする方針です。
ビッグモーターは過去にも不祥事が
ビッグモーターは、過去にも不祥事があったことも報じられています。
昨年5月には、ビッグモーターの展示車とみられる車両がナンバープレートを付けずに公道を走る写真が投稿されたことや、10月には「無料見積もりを依頼したら、勝手にドラムブレーキを分解されて、追加料金まで請求された」とのツイートもありました。
その他にも、ビッグモーターの社員が顧客のタイヤにネジを突き立ててパンクさせ、その修理工賃を請求していたり、「高級タイヤに取り替えた」とウソをついて安価なタイヤを取り付け、その差額を利益にしていたことが報じられています。
また、本来自動車検査員の資格保有者しか行えない車検も、無資格のスタッフが行っていたということも発覚しています。
報告書を受けてビッグモーターのホームページでは、「関係者の皆さまにはご迷惑とご心配をお掛けしておりますことを深くお詫び申し上げます」という内容と以下の再発防止策を発表しています。
・鈑金部門における適切な営業目標の設定
・リスクマネジメントを実効的に行うための内部統制体制の整備
・懲戒処分の運用の適正化等
・現場の声を拾い上げるための努力
・従業員教育の強化
この対応に不十分だという反応も多く、企業として誠意ある対応が問われています。
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sakura
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